BlueMeme、アジャイル開発のサービスとプロダクトを統合した
「agile SDK™」をパートナー企業と共同で提供開始
アジャイル開発のスタートアップ時に直面する課題を包括的に解消
超高速開発基盤「OutSystems」の販売及び導入支援を行う株式会社BlueMeme(本社:東京都品川区、代表取締役:松岡 真功、以下BlueMeme)は、アジャイル開発をスタートする企業を支援する目的で、「OutSystems」をはじめとしたプロダクトとコンサルティング、トレーニング、受託開発などのサービスを体系化し、「agile SDK」(アジャイル・エスディーケー)として提供を開始したことを発表いたします。
2017年12月にBlueMemeは、エンタープライズアジャイル開発サービスを提供する株式会社OpenModels(以下OpenModels)を設立し、「OutSystemsアジャイルデリバリーモデル」をベースとして、情報技術開発株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:三好 一郎、以下tdi)と共にサービスを提供してまいりました。その過程で提供してきたサービス及び蓄積してきたノウハウなどを、アジャイル開発をスタートする企業に向けた標準キット「agile SDK」としてtdiとともに体系化及び統合いたしました。
今後は、それぞれの分野に強みを持つOpenModels、tdi以外のデリバリーパートナーとも連携し、企業のニーズに応じて「agile SDK」のサービスやプロダクトを組み合わせたソリューションを提供してまいります。
agile SDKを提供する背景と、アジャイル開発をスタートする企業の課題
ビジネス環境の変化に伴い、システムや新機能を短いリリースサイクルで開発するニーズが高まり、日本企業においてもアジャイル開発手法の採用が急速に進んでおります。BlueMemeでは2012年以来、企業の業務システム開発の迅速化ならびに内製化を支援する中で、アジャイル開発に関連するノウハウやテクノロジーなどを提供してまいりました。その中で、アジャイル開発の導入をスタートした企業から頂戴するフィードバックは、主に以下の3つの課題です。
1. DBのサイロ化による開発のコスト及びスピードの悪化
業務アプリケーションが参照するデータは、モバイルデバイスの高機能化などを背景に、画像や動画などのバイナリーデータや非構造化データの割合が増加するとともに、サービスやシステムの拡張に伴って複雑に相関しあっています。RDBでは非構造化データには対応が困難であり、RDBの増備を重ねてサイロ化した状況下では開発コスト及びスピードが悪化し、アジャイル開発のメリットは十分には得られません。多様化したデータの統合が可能な、柔軟なDBへのマイグレーションも検討が必要です。
2. 不明瞭な開発プロセスによるプロジェクトの難航
アジャイル開発を導入する企業が確実に増え、大規模プロジェクトにアジャイル開発を導入するケースも増えつつありますが、開発プロセスが明瞭化されていないために、膨大な開発要件の定義漏れなどが多発するケースも見受けられます。大規模プロジェクトの場合は、特にアジャイル開発手法を導入すると同時に、開発プロセスのモデル化及び明瞭化が不可欠です。
3.大規模プロジェクトのボトルネックとなる意思決定スピード
大規模プロジェクトでは必然的に意思決定の件数が増えるため、アジャイル開発が導入され、要件やプロセスが標準化、整備されても個々の意思決定のスピードが遅いとプロジェクト全体の遅延に結びつきます。自律的かつ迅速に意思決定できる開発者が集うチームが稼働できるように、個々の開発者の育成はもちろん、自律型チームの育成と形成が求められます。
BlueMemeでは、上記の3つの課題にそれぞれ対応する3つのモデル「アーキテクチャモデル」、「アジャイルV字モデル」、「チームパフォーマンスモデル」を統合した標準キット「agile SDK」として提供いたします。
≪アジャイル開発を始めるときのリファレンスモデル≫
1.アーキテクチャモデル
レガシーシステムからのマイグレーションを容易かつ迅速に実現するとともに、多様なデータの柔軟な活用を可能にする様々なアーキテクチャモデルを提案いたします。BlueMemeによるアーキテクチャモデルの提供事例では、データ統合基盤に採用したエンタープライズNoSQLデータベースと超高速開発基盤に採用したOutSystemsを連携させて、社内に蓄積された多様なデータを活用できる業務システムを構築するサービスをお客様に提供しております。エンタープライズNoSQLデータベースを採用するメリットは、主に以下の通りです。
(1) 事前のテーブル設計が不要で、データ移行及び統合の開発への速やかな着手が可能。
(2) 非構造化データも、正規化や変換を経ずにネイティブのままデータ投入及び統合が可能。
(3) エンタープライズレベルの高可用性と、政府機関レベルのセキュリティを確保。
(4) 全文検索やファセット検索などの高度検索機能を利用したモバイル/Webアプリケーションの開発を実現。
最新技術と多彩な機能を搭載したアーキテクチャモデルを適切に選択、採用することによって、データベース、セキュリティ、アプリケーション、デバイスなどの広範な領域を1人の開発者でカバーすることが実現します。開発者の多能工化により、開発チームのリソースの最小化、及び、システム開発の生産性向上を図ることが可能です。
2.アジャイルV字モデル
BlueMemeが提唱してきたアジャイル開発の方法論とプロセスを体系化した「アジャイルV字モデル」を提案いたします。大規模プロジェクトへのアジャイル開発手法の適用を可能にするとともに、開発プロジェクトのプロセスのモデル化及び明確化を支援してまいります。
(1) ソフトウェア開発の上流工程であるビジネス機能要件定義に始まり、ソフトウェア機能定義、設計、実装と配備、テストとそれぞれの評価までの計8つのステップをV字モデルで表現。
(2) アジャイル開発の核心である「作って、見せて、修正する」のサイクルを、8ステップを結ぶ3つのフィードバックループを用いて、V字モデルの中に再現。ビジネス機能分析の漏れやソフトウェア設計の欠陥、ソフトウェアの不具合などを予防し、検出をサポート。
(3) 8ステップに対応するプロダクト群から、企業のニーズに合わせてプロダクトをご提案。
≪ウォーターフォールとエンタープライズアジャイルの違い≫
3.チームパフォーマンスモデル
Drexler & Sibbetが、ハイパフォーマンスなチームを作り上げるための方法論として提唱した「Team Performance Model」に沿って、BlueMeme独自のコンテンツとして開発したチームのトレーニングサービスや、定量評価ツールを提供し、自主性と意思決定能力を備えた自律型チームの育成を支援してまいります。
(1) Team Performance Model:チーム作りに欠かせないステップを、チームの「参集」に始まり、「信頼構築」から「成熟」、「チーム再編」に至るまでの合計7ステップに体系化し、視覚的、段階的に表現。
(2) チーム稼働にあたり重要な「意思決定のスピード」、「チーム成熟度」など9つの要素を定義し、これらの要素をベンチマークとして、アジャイル開発に適した自律型チームに成長するためのトレーニングを提供。
(3) チームを定量評価してレーダーチャートに可視化し、現状と課題を把握するツールなどをまとめた「アジャイルアセスメントサービス」として提供。
これら3つのモデルを統合した「agile SDK」の提供により、OutSystemsを用いたアジャイル開発のスタート時に直面する課題を解消し、アジャイル開発の継続的で円滑な稼働とプロジェクトチームへの浸透を支援してまいります。
【agile SDKを連携して提供するデリバリーパートナー】
agile SDKは、上記の3モデルに対応する分野を強みとするデリバリーパートナーと連携し、お客様へサービスを提供してまいります。連携いただくデリバリーパートナーは下記5社です。