ボランティアのオンライン申請ツールを開発したMercy Ships、2ヶ月で応募数が20%増加

Outsystemsは誰でも簡単に使える開発環境を提供してくれるという点で、とてもユニークです。OutSystems Platformのおかげで、申請プロセスをオンライン化できただけでなく、達成すべき将来の目標も設定することができました。

コリー・クリーマー,ビジネスアナリスト

これまでMercy Shipsのボランティア応募者は申請用紙を提出してきていましたが、Mercy Shipsの開発者二人が6ヶ月未満でオンライン申請ツールの開発を完成させました。これにより、申請提出から完了まで手作業で行っていたプロセスがなくなり、申請完了までの時間が数日から数時間に短縮されています。 現在、申請者は20%増加しており、Mercy Shipsは今後、OutSystems Platformを使ってウェブベースのアプリケーションを統合することで、更なる成長を目指しています。

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課題

40カ国以上からボランティアがかけつけるMercy Shipでは、あらゆるポジションで人材を募集しており、そのすべてのポジションでユニークなスキルセットを要求しています。

しかし、Mercy Shipsはこれまで、オンラインでの申請手続きを採用していなかったため、人事部は時代遅れな人事システムに悩んでいました。人手不足だけでなく、正確性の低さという観点からも、これまでのシステムは非効率的でした。
申請用紙には解読が読みづらい手書きの文字や記入漏れがあるだけでなく、申請を受け取ってから人事部が手作業でデータベースに入力されていたため、エラーが多く発生していました。

さらに、健康診断書や求められるライセンスの情報なしに申請が送られてくることもあり、致命的な欠点となっていました。また、申請にはどのポジションでも同じ用紙とプロセスを使っていたため、甲板員から医師まで多岐に渡る応募者が一つの共通したプロセスを通さないといけない、という制限もありました。

こうした背景から、Mercy Shipsはユーザーにとって使いやすく、かつ既存のレガシーシステムとデータベースに完全に連携しているフォーマットを必要としていました。

それだけでなく、カスタマイズ性があり、幅広い職種や各個のスキルセットに見あったソリューションのデリバリをする必要があったため、柔軟性の高い開発手法が求められていました。

OutSystems Platformを選んだ理由

  • 既存のデータベースとの連携に不可欠なコンポーネントを、購入後すぐに使用できる。
  • プロジェクトのコストを下げると同時に、開発スピードが上がり、かつ視覚的・直感的なインターフェースにより簡単に学習できるため、組織の内部リソースが素早く順応できる
  • ブラウザに依存しないため、より多くのボランティア候補を引き寄せられる

ソリューション

応募者は、申請する職種にあわせえてカスタマイズされたフォーマットから、順を追って応募することができます。また、応募者自身のバックグラウンドに関する質問に対する回答と共に、人事部はポジションに欠かせない資格や健康診断書などの情報を収集することが可能になりました。

チェックリスト機能が追加されたことで、応募者は自身の進捗を確認でき、また、追加資料を提出する必要がある場合、初めからやり直すのではなく、必要箇所まで戻って続きを記入していくこともできるようになっています。

OutSystems Platformの導入後、Mercy Shipsの二名のスタッフが使いやすいオンライン募集ツールを開発しました。ユーザーにとっても分かりやすい電子フォーマットは、どのような職種の申請プロセスであっても申請しやすいように作られています。

ソリューションの機能

  • 直感的なユーザーインタフェース
  • 膨大な量のデータ保存
  • ヘルスケアグレードのセキュリティ

成果

実装から二ヶ月で、Mercy Shipsのオンライン申請から申請を出した応募者の数はおよそ20%も増加しました。

ボランティア応募者は申請書類をすぐに提出できるようになりましたが、これは以前の状態では不可能に近いことでした。以前の複雑な申請プロセスは完成までに時間がかかり、多くの申請者が途中で諦めていたためです。

現在、申請にかかる時間は、ポジションによっては最短で30分で終了する応募者もいますが、健康情報に関わる質問などへの回答を含めても、平均で1時間から2時間程度となっています。

また、申請プロセスをオンライン化し、必要な情報を申請前にすべてチェックできるようにしたことで、人事部は不完全な申請書類を受け取ることもなくなりました。手書きの申請書類を読んで手入力するという作業がなくなったため、申請情報を正確に取得できるようになり、さらに応募者の関心を把握したり、まだ神聖が完了していない応募者に対しフォローを入れたりできるようになっています。

ボランティアへ再度申請する場合も、毎年申請書類を一から提出するのではなく、プロフィールを更新するだけで新しく申請できるようになったことから、リピーターも増加しています。

オンラインシステムの開発に成功を収めたMercy Shipsは、現在新しくオンラインコミュニティを作る企画を進めています。ボランティアに関心のある個人が、これまでのボランティア経験者や申請者とコミュニケーションを取れるようにすることが狙いです。